沢渡が望とともに石神をパスした頃、先頭集団では4番手を走る瀬名が、ミハイルの走りを観察しつつも攻める気を見せていた。
瀬名「だんだんコツが掴めてきたぜ。前のやり方だとブレーキを残しながら旋回に入っていくのに対して、こっちのやり方はむしろアクセルを軽く踏んでいく。加速するためではなく、バランスを取るためのアクセルだ…。」
瀬名「片桐が外からかぶせていく、あの攻撃は…この技術があるからこそ成功するんだ。」

瀬名「ちょっくら、遊んでみるか…!」
瀬名がミハイルに仕掛けていく。
外から仕掛けて、
鼻面を押し込む!
瀬名「並べた!!」
しかし、そうやすやすとミハイルは並ぶ気はなかった。鼻面ねじ込まれたのを察したか、ミハイルは加速してかわす。
瀬名「おっとっと…」
「さすがにベッケンバウアー相手じゃ鼻面突っ込むだけが精一杯か…だが、状況次第では使えるぜ、こいつは!」
解説の須藤京一もこれには驚く。
京一「885号車が外から仕掛けようとしましたね…驚きました!王者ベッケンバウアーに対して、ただついて行くだけでなく、隙あらば行くぞという素振りを見せていました。」
「諸星瀬名は、レースの最中にあからさまに覚醒していくんですよね…スポンジのような吸収力が彼の最大の武器であると思います。私は先ほど若いドライバーの覚醒の連鎖という言葉を使いましたが、それを最も顕著に感じるのは諸星君に対してなんです。」
さらには、この連鎖の最大の一因は、前を走る夏向にあるとも告げる。
京一「すべての変革は、英国から来た一人の若者が引き起こしているんです!それによって同世代の若いドライバー達の意識改革が一斉に始まりました。ひとりにできることなら、自分にだってできるという思いが、全体のレベルを引き上げています。3強と呼ばれる残りの2人(ミハイル・沢渡)でさえ、触発されているのは明白です。」
使用車
MARK43 トヨタ・DB42 GRスープラ 諸星瀬名搭乗車
MINICHAMPS Porsche特注 ポルシェ・982L40 718Cayman GT4 sports cup edition ミハイル・ベッケンバウアー搭乗車(Limited ver.)