5周目突入で、「無意識」のうちに先頭に立った夏向。
しかし、エマいわく
「あなたのそのクルマ…86では私をホールドすることはできないのよ…。」
と心配される。
そして程なく、エマのヴァンテージが咆哮を上げると、
自慢の加速で一気にサイドから、
夏向を差し切る。

エマ「Kanata…私の後ろに割り込ませてあげたいけど…後ろの12番が、それを許してくれなさそう…。」
後を追っていたミハイルもここで動く。
ミハイル「カタギリ…やはり君は何も考えていない…。思考が追い付かないほど反応が俊敏すぎることが君の欠点だな…。」
さらにはその後ろからもう一台。
瀬名のGRスープラだった。
瀬名「コーナーで片桐夏向に勝つことができれば…俺の技術も本物ってことだ!」
奥山広也の言っていた通り、「ひとたまりもなく」夏向は差し切られて4位後退。
先頭に立つエマのヴァンテージ。
エマはそれでも夏向をこう見る。
エマ「あえてKanataの弱点を言うなら、狡猾な駆け引きに長けていないことかしら。RDRSのときからそれは変わっていない。ドッグファイトに強すぎるがゆえに、どんな時もpureなバトルを挑んでしまう。」
「そんなところが芸術家たるゆえんなのだけど…それでも貴方は全てのライバルたちを退けてきたのよね。」
その頃、ブースでは緒方が意気消沈するような様子であったが、共にいたメカニック・奥山広也はこう見据える。
奥山「(夏向の86は)路面の悪いセクター2とセクター3に振ったコーナリングマシンだ。片桐君が得意とするコーナー勝負で真価を発揮する。重要なのは動くタイミング。ファイナルラップのセクター1を終えてからが、本当の勝負だ!」
夏向も同じだった。
夏向「自分自身の好調さを実感するあまり、無意識の領域に委ねてしまった。それでもサイドバイサイドの加速競争をしたことで、他の3台の戦闘力を把握することができた。」
「勝負はファイナルラップ。そこまではタイヤを温存しよう…!」
ここでエマ・ミハイルの先頭争いが展開するのだが、夏向は見に移るのだった。