石神脱落後、単独3位に上がった赤羽。そしてそれを追うのが13号車・前園和宏と86号車・夏向。そして前園も第2戦でついに満を持して投入したNC1 NSXを駆り、後ろの夏向を見据える。
前園「まさかこの位置で君とやり合うとはな…開幕戦と比べるとお互い出世したもんだ。1号線のあのダウンヒルの衝撃は今も目に焼き付いている…。」
「だが、それを払しょくする絶好のチャンスだ。NSXでねじ伏せてやる!!」
この頃、降りしきる雨が突然上がった。解説の池田も、雨上がってもコンディションの回復はないと言い、さらには嫌な予感がすると述べる。
夏向「雨がいつの間にか止んでしまっている。路面に流れる水の量が少なくなっていくのは僕にとって不利でしかない…コーナーの多いセクター1でNSXを抜けても、セクター3で抜き返される…」
「マージンを作らなければ…!」
そして、池田の危惧が的中した。
かつて自分の現役時代、前作で高橋啓介との戦いでも起きた霧の発生である。統括本部も騒ぎ出すが、史浩本部長は「レース続行」を宣言。
そのさなかに緒方から夏向に連絡が入る。
緒方「緊急事態だ!この先のコースで濃霧が発生してる!!」
これを聞く夏向は
夏向「濃霧……ハレルヤ……!神様がくれたチャンスかもしれません!霧のゾーンに突入すると同時に目の前の13号車を攻略します!」
開幕戦で行った音声カウント作戦を実行するのである。
前園「この状況でレースをやれってか…こんなところでドッグファイトをしかけてくるバカはいない…視界が戻ってからバトルを……」
その途端であった。
前園「ふげえっ!!」
夏向が強襲。前園の霧に入る一瞬の隙を狙って差し切り、
横を向くなり、フッと霧の中に消える。
前園「消えた……86号車が横を向いたと思った直後にいなくなった…。」
前園「ドリフトか……この視界の悪い中で、一体何をやってんだ…!」
おそらく夏向は慣性ドリフトで一気に前園を引き離したと思われる。
それでいて3位の赤羽に追いつくために。真っ白なスクリーンに、頭の中の「動画」を重ねつつも。